大阪で少林寺拳法 〜 金剛禅総本山少林寺 大阪高槻道院

講習会初日 技術&「志」について

Posted on 2010年09月18日


今、金曜日の稽古をお休みして本山の講習会一次に参加しているわけですが、いやぁこの何日間かで急に気温が下がって、とても稽古がしやすくていい感じ(^^)

で、ちょいちょい「本山」だ「本部」だというキーワードをこの独り言で書いていると思うんですが、何の話なのかちょっと書いておくと、我々の組織は「金剛禅総本山少林寺」の「大阪高槻道院」ですよね。

この「金剛禅総本山少林寺」のことを「本山」といって、本山の所在地は香川県多度津町にあります。

一方の「本部」というのは、「財団法人少林寺拳法連盟」の本部のことで、こちらも本山と同じ場所の香川県多度津町にあります。

本山と言っても、一般的な宗教団体の本山とは異なり、大きなお寺があるとかそゆところではなくて、全国から大勢の拳士がきて少林寺拳法の修練をすることができる、大きな体育館や講堂、板の間の本堂などがある施設になります。

写真の左側に見える白い施設が、少林寺拳法を正課に取り入れている学校法人禅林学園の校舎で、その奥にある赤いラインの入った建物が、とても広い体育館になっている錬成道場で、さらにその奥にある塔が大藍塔といって、亡くなられた高段者の遺骨や開祖の遺品などが保管されている塔になります。右下の青い建物は本山の事務所や、本堂などがある建物になります。

このように、少林寺拳法の本山には全国から修練に訪れる拳士のための施設が充実しており、今回僕が参加している講習会も本山が主催する講習会として、全国から多くの拳士・幹部拳士・道院長が参加しています(^^)

■2010年度講習会一次 初日■

で、講習会では何をするのかというと、基本的には、

  • 技術修練
  • 少林寺拳法の思想、原点、目的に関する講義
  • グループディスカッション
  • 作務
  • その他、課外時間に技術に関する特別講習

などを行います。

今年の講習会一次の日程は、

  • 技術I ~柔法~
  • 師家講話 「志を立てる」~人生を真に楽しむために~
  • 技術II ~剛法~
  • 浦田代表講話 「開祖の志を貫徹する組織体になるために」
  • 技術III ~圧法A、法形~
  • グループディスカッション
  • 作務

といった内容で行われました。

あんまり技術的な内容をここに書くのもあれなので、具体的な技術についてはまた道場で紹介したいと思いますが、簡単にだけ書いておくと、柔法の講義では、「鈎手に至る円流と、膝・腰の使い方」がすべての投げ技・抜き技に大切であることが講義の中心となっていました。

剛法の講義は、普段やらない、天地拳三系相対や紅卍拳相対なんかを中心にやりました。

圧法は、主に顔・首回りの急所の攻め方についての講義でした。

いやぁ、積極的に一番前で講義を受けていたので、柔法では新井先生にガンガン投げてもらえたし、圧法では加藤先生にガシガシやってもらえたので、これほど「体で覚える」といった講義はなかなか体験できないので大変勉強になったヽ(゜▽、゜)ノ♪

技術の話は道場でまたやりますんで、興味ある人は楽しみにしといてください(=゚ω゚)ノ

で、どちらかといえば今回の独り言で皆さんに読んでほしいところは、師家講話と浦田代表講話の二つについて。

今回の講話のテーマは「志」なんですね。開祖宗道臣先生が少林寺拳法をお作りになったときにもたれた「志」があり、それが今世界中に広がる少林寺拳法グループとして、引き継がれていますよね。

では、皆さん一人一人の「志」はいかがでしょうか?

少林寺拳法を何故続けているのですか?
少林寺拳法に限らず、何か「志」をもって日々生活をしているでしょうか?

今回の講話は、こういった「自分自身の志と活動」について、改めて自問自答することを教えられました。

こうやって改めて問われると、「志」というのは、あるようでないようで、大きな話になると、やっぱりなかなか「無い」ですよね。

だけれども、もう少し小さな「志」について振り返って考えてみると、何かが見えてくる。少なくとも、何故、「少林寺拳法」をやっているのか、という目的ぐらいは、自分の中にあると思う。

その目的は、自分自身のためだけに向けられているのだとしたら、非常にもったいない話で、少林寺拳法は自分自身のためだけではなく、人ため、人を活かすために修行するのを目的として欲しい。

その「人を活かす」という修行が、だんだんだんだん広がりを持って、家族や会社、地域や社会のために役立つようになる。

結果として、それが「少林寺拳法」が目指している大きな「志」になるんですね。

時代の変わる速度がどんどん速くなってきており、今までと同じ少林寺拳法では時代に合わなくなってきた。

だから、少林寺拳法もまた変化していかなくてはいけないのですが、その変化の中でも変わっていいものと、変わってはいけないものがあって、変わってはいけないものが「世の中の役に立つ人間を一人でも多くつくり、平和で豊かな世界をこの世につくる」という「志」なんですね。

最初から「世界のために」という思いでやると、その重さにつぶれてしまいますが、まずは身近な仲間を大切にすることから初めて、家族・会社へとその輪を広げていってみてください。

そうすれば、きっと、今まで以上に少林寺拳法の修行が楽しくなるし、そのうち本山にも行ってみたくなると思いますよ(^_-)-☆

(北野)