2011年度スポーツ安全保険について
「一発殴られただけでも、死ぬときは死ぬ」のコラムで紹介したスポーツ安全保険について、平成23年度版のあらましが届きましたので、簡単な解説を書いていきます。
詳しいあらましについては道場にて冊子をお配りしますので、それをご確認くださいませ。
■何故保険が必要なのか?■
まず、何故保険が必要なのか、ということですが、少林寺拳法は突き蹴り・投げ固めを含む、武道・護身術・格闘技になります。
いくら普段の稽古が穏やかに和気あいあいとやっているとしても、やはり不慣れな技の修練中や、あるいは興奮してきた時に起こる突発的な事故、子供などがふざけて修練しているときなど、冷静な大人であれば怪我をしないような事でも、ちょっとした不注意で骨折・転倒などの事故が起きることがあります。
このような事故が起こってしまったとき、速やかに病院に連絡し、適切な処置をすることが大切なのですが、その際に費用が発生します。その費用を保険でカバーするというのが、今回のスポーツ安全保険の目的となります。
■スポーツ安全保険とは■
スポーツ安全保険とは、東京海上日動火災保険株式会社を幹事会社とする、損害保険会社10社との間に、「傷害保険」及び「賠償責任保険」を一括契約し、これら保険のほかに財団法人スポーツ安全協会で運営する「共済見舞金制度」を組み合わせた補償制度です。
要するに、スポーツ活動を行う団体で加盟し、その団体活動中に起こった事故などに対して通院や入院の費用や、施設や人に対して賠償が発生したとき保険金が支払われる、という内容の保険になります。
■どのような時に保険金が支払われるのか?■
保険金の支払いが行われるのは以下のパターンになります。
補償対象となる事故の範囲 | |
団体活動中 | 団体活動への往復中 |
道場での修練中に起こった事故 | 道場と自宅の往復中に起こった事故 |
基本的には「道場での修練中の事故」が対象で、その他にも道場と自宅の往復途中に起こった事故も対象となります。
ただし、道場と自宅の往復に車を使用していて、その運転中に事故をした場合は賠償責任保険の対象とはなりません。ただし、被保険者自身の怪我は傷害保険の対象となります。
■加入区分について■
スポーツ安全保険にはいくつかの加入区分がありますが、少林寺拳法の修練を対象とした加入区分は以下の通りです。
年齢 | 加入区分 | 年間掛金 |
中学生以下 | A1 | 600円 |
高校生以上 | C | 1600円 |
65歳以上 | B | 800円 |
掛け金は年額です。
■補償内容について■
加入区分別の補償内容は以下の通りになります。
加入対象者 | 傷害保険金額 | 賠償責任保険 支払限度額 |
共済見舞金 | |||
年齢 | 死亡 | 後遺障害 (最高) |
入院 (一日につき) |
通院 (一日につき) |
||
中学生以下 | 2000万 | 3000万 | 4000円 | 1500円 | 身体・財物賠償 合算 1事故 5億円 ※身体賠償は1人1億円 |
突然死 180万円 (急性心不全など) |
高校生以上 | 2000万 | 3000万 | 4000円 | 1500円 | 身体・財物賠償 合算 1事故 5億円 ※身体賠償は1人1億円 |
突然死 180万円 (急性心不全など) |
65歳以上 | 600万 | 900万 | 1800円 | 1000円 | 身体・財物賠償 合算 1事故 5億円 ※身体賠償は1人1億円 |
突然死 180万円 (急性心不全など) |
65歳以上の方は、B区分でもC区分でもどちらでも加入することが出来ます。特にお申し出が無い場合は、B区分にて手続きを行います。
■保険責任期間について■
スポーツ安全保険は、一年契約になります。上記掛け金を3月中にお支払いいただくと、4月1日午前0時より翌年の3月31日午後12時まで有効となります。
大阪高槻道院に所属している拳士につきましては、二月末の時点で在籍している拳士を対象に、翌年のスポーツ安全保険の加入に関するご案内を致します。
申し込みは道院で行い、掛け金も道院で先に立て替えて振り込みします。大阪高槻道院に所属している皆さんには、スポーツ安全保険の掛け金支払い用の振込用紙を道場にてお渡ししますので、その用紙を使ってお振り込みのほど、宜しくお願いいたします。
また、4月以降に入会なさった拳士につきましては、入会時期に合わせて、翌年度からの申し込みするか、当年からの申し込みにするか別途ご相談させていただきます。
期中での申し込みであっても、掛け金は全額お支払いしていただく必要がありますので、ご了承ください。
■スポーツ安全保険は、すべての拳士の加入が義務づけられています!■
スポーツ安全保険は、道場運営の危機管理の一貫として本部からすべての拳士が加入するように指導されています。
みなさんが安全に、そして楽しく修練を続けていくためにも、スポーツ安全保険への加入をお願いしていますので、どうぞご協力のほど宜しくお願いいたします。
今回ご紹介した事以外の詳しいあらましにつきましては、財団法人 スポーツ安全保険協会より配布されているパンフレットをお配りしますので、道場にてお受け取りください。
(北野)