大阪で少林寺拳法 〜 金剛禅総本山少林寺 大阪高槻道院

一流選手ほど品格を求められる

Posted on 2011年11月30日

このところニュースでよく流れているのでご存じの方も多いかと思うんですが、五輪柔道金メダリストの内柴正人氏が、教え子へのセクハラ行為で九州看護福祉大を懲戒解雇となった。

——
内柴、教え子にセクハラで客員教授クビ
https://www.nikkansports.com/sports/news/p-sp-tp0-20111130-870448.html
日刊スポーツ [2011年11月30日9時3分 紙面から]

 五輪柔道金メダリストの内柴正人氏(33)が29日、教え子へのセクハラ行為で、客員教授を務める九州看護福祉大を懲戒解雇となった。この日、大学側が会見し、柔道部コーチとして女子部員にセクハラ行為があったことを認め、同日付で解雇したことを発表した。内柴氏は、66キロ級で04年アテネ、08年北京両五輪を連覇。昨年4月から柔道部コーチとなり、今年1月に客員教授に就任。事実関係を認めているが「合意の上だった」と話しているという。

~~~ 一部省略 ~~~

 内柴氏は事実関係を認めながらも「合意の上だった」と話している。しかし大学側は「本人の意に反する、性的な脅迫行為をしたということ」と、内柴氏の言い分を否定。被害者の女子部員も「合意ではない」と話しているという。さらに「未成年の被害者は酒に酔い、正常な状態ではなかった」と、内柴氏が部員の飲酒を黙認していたことも問題にした。

~~~ 一部省略 ~~~

 ◆内柴正人(うちしば・まさと)1978年(昭53)6月17日、熊本県合志市生まれ。9歳で柔道を始め、国士舘大卒業後、旭化成に入社。04年アテネ五輪男子66キロ級でオール一本勝ちで金メダルを獲得。08年北京五輪で同級2連覇。09年4月に九州看護福祉大の非常勤講師となり、昨年4月に女子柔道部のコーチに就任。同年10月に現役引退を表明し、今年1月に同大の客員教授に就任。160センチ、66キロ。血液型B。
——

 

スポーツ選手は数多くいるけれども、世界大会に出場し金メダルを取る選手というのは、やはりごく一部でしかない。

その分、メジャーなスポーツほど注目されることも多く、内柴氏の場合は二大会連続で金メダルをとったという、柔道界の中では名選手といえる存在だ。

 

武道団体は、スポーツとして結果を求められる団体でもあれば、人間教育・しつけなどを求められる団体でもある。

柔道であれ空手であれ少林寺拳法であれ、多くの子供の入門者の保護者が求めてくるものは、「礼儀作法」や「心身ともに強くなってほしい」ということだ。

その指導者が金メダリストであれば、なおのことそういったことに対する期待は強く、「金メダリストだから、ほかの先生よりすばらしい先生なのだろう」という思いが強くなるのは当然のことだろう。

 

だからこそ、そういった一流選手であった指導者ほど品格を求められるもので、そういった偉業をたてにとって、何かを強要するというのは、本末転倒もいいところだ。

今回のニュースについても、その内容も「重大なセクハラ行為」と、きわめてきつい言葉で表現されており、実情を知る立場の人間が発信したと思われるtwitterのつぶやきなどを見ても、事の内容はかなり深刻なものであるようだ。

 

どんなに素晴らしい教えを説いている団体でも、名前の通った一部の指導者の起こした不祥事一つで、その団体すべてが否定されてしまう事も往々にしてある。

一流選手であった指導者ほど、そのことを肝に銘じて、自身の素晴らしい実績を汚さないよう、常に頑張って欲しいところです(-人-)

 

(北野)