大阪で少林寺拳法 〜 金剛禅総本山少林寺 大阪高槻道院

中高年からの武道のススメ2013

Posted on 2013年10月29日

どの武道団体でも同じ傾向があると思うんですが、新しく武道を始めようというのは、小学生の子たちが圧倒的に多く、それに続いてクラブ活動でやり始めるというパターンが続く。

大学を卒業すると、そもそもスポーツから縁遠くなる人が多く、実際22歳以降の色んな世代の人たちの話を聞いても、今でもスポーツを続けているというのはあまり多くはない。

 

理由を聞いてみると、「時間がない」というのが一番で、それに続いて「友達がいない」、「お金がない」とくる。

確かに、スポーツを続けるにしても、まずスポーツをやる「時間」が絶対に必要になる。

 

そんな感じで大学卒業後スポーツから離れていって、結婚をし、子育てをし、という感じになってくると、ますます時間がなくなり、30代40代でスポーツをするとなると、かなり時間のやりくりに真剣に取り組まないと、継続して行うのは難しい。

ところが、子育てが一段落して、時間に余裕が出てくる50代ぐらいになってくると、一転してスポーツをやる余裕が出てくるのか、スポーツジムにも社会人テニスや社交ダンスサークルなどにも、結構この年代の人が増えてくる。

夕方モカのお散歩をしていても、この年代の人がランニングをしていたりする姿をかなりよく見かける。

複数連れもってウォーキングしているおばさんたちも結構いる。

 

スポーツと言えば若い人のイメージが強いけれども、実際にやれる条件が揃うのが中高年世代と、イメージと実態にギャップがあるのが、今の世の中なんだろう。

こういう状況を考えると、じゃあ中高年の方たちに向いているスポーツは何だろうか?

 

■中高年の方がスポーツを選ぶときのポイント■

そもそも中高年の人たちが熱心に運動に取り組む目的は、「運動不足解消」「健康維持」のこの二点だ。

中には競技スポーツに興味を持たれて、タイムを競うようなスポーツを頑張られる方もいらっしゃるけれども、多くの方はスポーツの結果よりも、楽しんでスポーツをやりたいと思ってる方が多い。

 

じゃあ実際にどんなスポーツが良いのかと言えば、僕は以下の運動が含まれるスポーツがいいと考えています。

 

1.足を上げる運動がある

2.肩を大きく動かす運動がある

4.何かを握る動作がある

3.持久力をそれほど要求されない

 

まず1番目について。

ウォーキングなどは足を上げるというよりは、前に踏み出すという運動ですよね。

ここで言う足を上げるというのは、階段を上るなど、膝が一定以上の高さにまで上がる運動のこと。

足の筋肉は体全体の筋肉の中でも非常に分量がおおく、この筋肉が衰えることは、そのまま体全身が衰えることに繋がります。

足の筋肉は、「あげる」「しゃがむ」の二つの動作に重量を加えることで鍛えることが出来るわけですが、中高年の方たちは重量は自分の体重分あれば十分なので、基本的には「足を上げる」「しゃがんで立ち上がる」という動作が繰り返される運動が、体力の低下を防いでくれます。

 

2番目の「肩を大きく動かす」というのは、手を伸ばして肩より高く手を上げるということ。簡単に言えば万歳などの動作のこと。

これは四十肩などを経験なさった方はよくわかると思いますが、肩が固くなり手があがらなくなると、自然と前屈みになり、重心が前に前に傾いてきます。

重心が傾くと、1番目の「足を上げる」という事が出来なくなり、結果として体力の低下に繋がります。

言い換えれば、肩をしっかりを動かし、何歳になってもしっかりと腕があげられるということは、非常に重要な要素となります。

 

3番目は「握る」ということ。

人間を含めた霊長類は、「握る」という能力を与えられた結果、他の種族には見られない高度な発展を遂げていきました。

人間は「握る」能力があることで、道具を生み出し、それを使いこなす事が出来ます。

 

僕は25歳ぐらいのときに右腕全体が麻痺して右手でものが全く持てなくなった時期がありました。

今でこそ運良く回復して普通の人と何一つ変わらない生活を送っていますが、右腕が麻痺したときは左手のみしか使えず、食事をするときも片手、服を着るときも片手、という生活が10ヶ月ぐらい続きました。

そのとき実感したのは、たとえ片手であってもものが握れなくなると、道具にあふれた今の生活を継続するのは非常に難しいと言うこと。

皆さん、雨が降ったら傘をさしますよね? でも、片手しか使えないと、傘は持てますが、それ以外のことは出来ません。

 

「握る」という能力が低下してくると、おそらく皆さんが思っている以上に不自由な生活になりますし、生きる根幹である食事に支障が出てきます。

なので、中高年の方が「健康維持」でスポーツをやりたいとお考えであれば、必ず「何かを握る」という動作を含んでいるものを選んでください。

 

4番目は「持久力」について。

持久力というのは一定以上の付加のかかる運動を継続して行う能力のことですが、持久力を求めるスポーツは、体力の消耗が激しくなります。

持久力を要する運動を長時間行うと、呼吸も乱れ、心拍数も急激に上昇します。

これは中高年の方にとっては非常に体に負担をかけることになり、場合によっては急性心筋梗塞、心不全などで亡くなる場合もあります。

何が持久力を要するスポーツなのか、というのは難しい問題ですが、そのスポーツを続けることで、過度に呼吸が乱れる、心拍数があがるといったものは、控えた方がいいと思います。

 

■中高年からの少林寺拳法のススメ■

武道というのは日本古来の運動法に加え、精神修養の要素を含めた総合的なスポーツの一分野ですが、武道を「武道スポーツ」と言わないのは、武道の持つ本来の目的が、「競技」を行うことではないからです。

現在日本武道協議会に加盟している武道関係団体は10団体で、武道団体としては、「柔道・剣道・弓道・相撲・空手道・合気道・少林寺拳法・なぎなた・銃剣道」の9団体が加盟しています。

日本において武道といえば、この9団体が最もメジャーであり、僕が今書いている「武道」というのはこの9団体の武道になります。

 

どの武道団体も、運動論・精神論の両面からの人間育成の道を説いており、その手段や目的も色々ですが、僕は少林寺拳法の人間なので、中高年の方が「運動不足解消」「健康維持」を目的にスポーツをしたいとお考えであれば、やはり少林寺拳法をオススメします(=゚ω゚)ノ

 

少林寺拳法が他の武道よりも中高年の方にオススメ出来る理由は、

 

1.上の方に書いた「4つのポイント」をすべてクリアしていること

2.全世界で別派・分派のない統一された組織であること

3.全国に同じ指導を行っている道場が2300ヶ所以上あること

4.競技よりも、自己の改革と他人との調和を目指していること

5.技術の習得システムが冊子などで明示されていること

6.護身練胆・精神修養・健康増進の三つを行う方法を指導していること

 

少林寺拳法を始めるにあたっての最大の魅力は、やはり「全国どのどこの道場に行っても、同じ技術カリキュラムを使い、同じ思想で指導を行われている事」だと思います(^-^)

少林寺拳法の看板は一つで、中身も一つ。

統一された指導内容なので、道場同士の横の繋がりが非常に強いため、道場が違っても「友達」がたくさん作りやすいこと。

 

あとは、技術の習得については、一歩ずつ階段を上っていくのがわかりやすくなるよう、今自分が何をしているのか一目でわかる技術カリキュラムがあります。

技術は漠然と何となく習得するものではなく、「今はこの技をやっているんだ!」というのがはっきりわかることが、これから少林寺拳法を始める上での不安を解消してくれます(^-^)

 

■大阪高槻道院の特徴■

少林寺拳法の道場は全国に2300ヶ所以上あり、大阪高槻道院もその中の一つです。

大阪高槻道院は大阪府高槻市にある少林寺拳法の道場で、修練日時・場所についてはコチラでご確認していただくとして、ここでは簡単に大阪高槻道院の特徴を書いてみます(=゚ω゚)ノ

 

まず、大阪高槻道院では小学生と一般部(中学生以上)の修練は完全に分けて修練を行っています!

小学生は、子供同士の繋がりを深めることで友達を大切にする心を養い、子供同士でお互いがお互いに技術修練の補完をしあう事で自分の力で成長する、という事を目的としていますので、僕の方針から一般部と少年部の修練時間は完全に分けています。

 

一般部の方はといえば、

 

中学生

 ・・・「技術の土台となる筋力向上と、より正確な技術の習得」

高校生~20代

 ・・・「基礎体力の向上から、よりスポーティな運動能力を高める事」

一般(30代以降)

 ・・・「基本的な技術の反復訓練による基礎体力の向上と、力に頼らない技の習得」

女性の方

 ・・・「技術の修練を通じて、生活に緊張と”ハリ”を身につける事」

ご年配の方(60代以上)

 ・・・「無理のない修行を通じて、手足の関節が緩ませ、膝や肩が十分に動く体作り」

 

という形で、各世代の方たちに合わせた修練を行っています。

現在(2013/10/29)、大阪高槻道院には70名の方が所属しており、少年部と一般部はほぼ同数となっています(^-^)

一般部には女性拳士は4名、45歳以上の拳士は10名、全部で34名の拳士が在籍しています。

少年部の方は、36名在籍しており、詳しい学年別の在籍情報は、コチラで確認出来ます!

今なお毎月色んな方が見学と体験にこられ、入門なさっています!

 

一般部では、13歳から72歳までの方が日々一生懸命修練に励んでいらっしゃいますし、今回のコラムのテーマである「中高年からの」ということで、60歳を過ぎた方も少林寺拳法の門を叩き、新入門の拳士として一から少林寺拳法を始め、今でも諦めることなく一生懸命修練をなさっています(^O^)

 

もしこのコラムを読まれて、少しでも興味を持たれた方がいらっしゃいましたら、色々不安な気持ちもあるかとは思いますが、そんな怖いとかそういう事は全くありませんので、是非一度お近くの少林寺拳法の道場まで見学にいらしてみてください(=゚ω゚)ノ

 

特に大阪高槻道院の雰囲気は、「色んな世代、性別の人たちが、いつもみんな笑いながら楽しく修練している」道場なので、明るく楽しく武道を始めたい方には、きっと、見に来て良かった!体験してみて良かった!入門してよかった!と思っていただける道場だと思います(^-^)

 

(北野)